BMW 435i グランクーペ Mスポーツはクーペのスタイリングと4ドアセダンの機能性を見事に融合させた4シリーズの大本命モデルです。今回はその魅力あふれるグランクーペを様々な角度から迫ってみました。
目次
1. BMW435iグランクーペMスポーツは4シリーズの大本命
BMWグランクーペは、4シリーズの中で「4シリーズクーペ」、「4シリーズカブリオレ」に続く3番手で満を持して登場しました。美しいクーペのラインを保ちながらの美しい外観と居住性、想像を超えた走りが合わさった4シリーズの大本命モデルです。
その中でも特に「M Sport」の魅力は、スポーティでエレガントさを持ちながらも実用性も兼ねたモデルとして世界中から注目を集めています。
1-1. 4シリーズ自体がBMWベストポジション
4シリーズはまだ5年の歴史しかない、若くて新しいシリーズで、特にグランクーぺは4ドアであるにもかかわらず、攻めの姿勢が前面にでているベストポジションなモデルと言えるでしょう。
4シリーズは、傑出した美しさと圧倒的なダイナミズムを持ち合わせ、特にグランクーぺは4ドアモデルの高い機能性も実現した革新的なコンセプトで登場し、BMW初のプレミアム・ミドル・クラスの4ドアクーペとして同社が自信を持って投入したモデルです。
2. BMWグランクーペMスポーツのエクステリア
BMWグランクーぺのエクステリアは、4シリーズが誇る傑出したクーペボディの美しさと圧倒的にダイナミックな存在感を兼ね備えています。
滑らかさと伸びやかさを持った美しいルーフラインが特徴で、BMWならではのショート・オーバーハング、ロング・ノーズ、後方に配置されたキャビンによる素晴らしく、完璧なプロモーションを実現しています。
サッシュレスのガラスエリアと4ドアモデルながらのエレガントな雰囲気が印象的で、光の効果で一段と際立って見えるボディサイドのラインは躍動感たっぷりのスタイリングさを演出しています。
他の4シリーズと同様、約50対50の理想の前後重量配分とフロント・セクションには専用のボディ強化対策が施され、ステアリングの精度やレスポンスの良さを引き出しています。
2-1. BMW独自のキドニーグリルと相性のいい両目
4シリーズのグランクーペの美しい外観は、シャープな印象を与える切れ長のライトに、横方向に広いキドニーグリルが特徴で、見るものに端正な印象を与えます。
シャープかつワイドなデザインのL字型リア・コンビネーションライトがリア・ホイール・アーチと共にワイドレッドさを主張し圧倒的な存在感をより引き立てています。
2-2. ワイド&ローなフォルムはBMWの基本スタイル
ワイド&ローの美しいフォルムはBMW伝統のスタンダードさを感じさせ、2ドアクーペより112mmn伸ばされた滑らかで、傾斜したルーフラインは4ドアとはいえクーペそのものです。
2-3. BMW435iグランクーペMスポーツのボディサイズ
ボディサイズは、全長4670×全幅1825×全高1395mmでホイールベースは2810mm
車両重量は1690kgです。
2ドアクーペと比較して全高が20mm高くなっており、美しいスタイリングを維持しながらも車内のヘッドクリアンスを拡大し、優れた居住性を実現しています。
3. BMWグランクーペMスポーツのインテリア
グランクーペMスポーツの魅力はその居住性の高さにあります。オトナが4人ゆっくりとくつろげる広さを確保し、搭乗者を感動させる、あらゆる箇所に工夫が施された絶妙なデザインはBMWならではといえるでしょう。
シートにもこだわりが感じられ、スポーツシートを採用、電動調節式のサイドサポート、表皮には高級なダコタレザーが施されています。Mスポーツのインテリアは高級感かつスポーティな内装が特徴です。
そして全てがドライバーに向かって集約したようなコックピットは、センター・コンソールがドライバーの手に届くよう設計され、ダッシュボードからドア上部、リア・サイドシートへと流れるドア・トリムの美しいラインは高級感と実用性に優れたインテリアとなっています。
後部座席は3シリーズセダンと比較して天井の高さはやや低さがありますが、その分天井がえぐってあるデザインになっており、座高の高い人でも頭がつかないよう配慮されています。
3-1. BMW4シリーズのクーペをベースにしつつスペースはセダンのそれ
エクステリアはクーペのデザインですが、いざ乗り込んで見るとその居住性の高さはセダンと同等に感じられます。
テールゲートのラゲッジルームの容量も大きく、荷物が多い家族にも使い勝手が非常に良いでしょう。容量は4シリーズクーペの445リットルを上回る480リットルで、後部座席を倒すことで最大1300リットルにまで拡大が可能です。
このラゲッジルームはリアのハッチゲート式で大変使用しやすく、ルーフ後端を軸に大きく開閉するのも大きな特徴です。ラゲッジの左右幅の狭さを開口部の大きさで十分にカバーしていると言えるでしょう。
かさばる荷物も標準装備のオートマチック・テールゲート・オペレーションによって簡単に積み込めてしまうことも実用性に配慮されている点です。
またコンフォート・アクセスオープナーのスマート・オープナー機能により両手が荷物でふさがっている状態でも、足元の操作でテールゲートを開けることが可能です。
4. 「The BMW」の走りと4つの走行モード
元エンジン屋が開発した最先端の技術を結集した高性能エンジン搭載の4シリーズのグランクーぺ。特に最上級モデルの「435iグランクーぺMスポーツ」の走りはこだわりを持つファンを十分に唸らせる走りを実現しています。
4シリーズグランクーぺには最強の3リッター直列6ツインターボエンジンが搭載され、最大出力306ps、最大トルク400Nmを実現しており、0−100km/hの加速が5.2秒、最高速度は250km/hという加速性能を記録しています。
その驚くべき加速性能と力強い走りは「The BMW」というしか他に表現の仕様がないほどの高性能さを発揮しています。
このツインターボエンジンは年々洗練度を増していて、スムーズさと軽快さは極限にまでレベルを上げていると言って良いでしょう。特に低中速域での加速感は素晴らしく、贅沢でシルキーな回転フィールを十分に味わえます。低燃費とCO2排出量低減も高い水準をキープしています。
さらにミッションもZF製の8段トルコンATを搭載し、凄まじいまでの切れ味を出しています。
以下4つに分かれている走行モードを説明していきます。
4-1. コンフォート
滑らかにフワッとした感覚のトルクが味わえるのはBMWならではと言えます。剛性ボディに支えられて吹き上がるエンジンは、圧倒的な安定感を感じることができます。
ステアリングの軽さと安定性抜群で山道でも余裕たっぷりの加速感を味わえ、かつ自然な感覚でドライビングができるのも特徴です。
4-2. スポーツ
足回りはやや硬めの感覚にはなるものの、加速感は抜群なドライブフィーリングを味わえます。
スムーズに吹け上がるエンジンや、ギリギリまでシフトアップを待つギヤのマッピングはさすがBMWです。
コンフォートモードに比べてステアリングの手応えがグンと増し、エンジンの活力が注入されますが、一方で静かで穏やかな感触も感じられます。
4-3. スポーツプラス
M Sportが特に本領発揮するのは、このスポーツプラスモードにした時でしょう。シフトノブの隣のスイッチを押すとスポーツプラスモードに切り替わり、サウンドは控えめですが、スムーズにレスポンスよく駆けることができます。
振動が反響しないので次のコーナーにも非常にスムーズに入ることが可能です。
4-4. エコ・プロ
1100rpmでじわじわ加速してアクセルを離せばクラッチが切れ、コースティングをします。もちろんアイドリングストップも可能で、燃費性能も非常に優れたものを持っており、JC08モードで12.7km/リッターを誇ります。
通常のロングドライブ等はエコ・プロモードで快適に走ることができるでしょう。
5. 435iグランクーペMスポーツの足回り
グランクーぺは足回り感覚も最高水準で、路面のつなぎ目も剛性ボディーとアダプティブMサスペンションで全て吸収をして不快に感じる振動は一切感じられません。
フロントサスペンションのフロント・アスクル・キャリアとサイド・シルの間にトーション・バーを装着しており、ボディとフロント・アスクルの接続部分の剛性を高めたことにより、ステアリングの精度とフィードバックが格段に進化しています。
リニアで即座に反応するタイムラグがさらに短くなった印象を受けることでしょう。
5-1. ワインディングでも余裕なハンドリング
グランクーぺMスポーツはハンドリングも非常に優れています。ワインディングでも操縦安定性は際立っており、BMW3、4シリーズ系の中でも最もトレッドが広く、ワイドトレッドによる安定感があります。
コーナーを気持ち良く駆け抜けることができ、余裕なハンドリングが可能なのは、トレッドの広さによるものが貢献しているといえそうです。
さらにFR駆動方式とBMWがこだわる前後車両重量がほぼ均等な点は、気持ちの良いステアリング操作やコーナーでのノーズが方向を変えていく感覚を味わえます。
5-2. 自由自在なブレーキング
ブレーキの感覚もフェザータッチのブレーキングからサーキットでの激しい走りにも対応してくれる自由自在なブレーキングです。
軽いタッチで反応良く効き、踏み込んでもきっちりと止まるブレーキは車体剛性の高性能さが際立っているおかげです。スポーツドライビングに必須な自由自在なブレーキ性能を十分に発揮しています。
6. BMW435iグランクーペMスポーツのまとめ
BMW435iグランクーペMスポーツは、4シリーズの大本命モデルとして登場し、最高水準の走りとBMW伝統のクーペらしいその美しいボディラインとエレガントかつ実用性に優れたインテリアを兼ね備えています。
ラゲッジルームも使い勝手が非常に優れており、荷物が多い家族にも十分に対応できます。
エンジンは最新技術が結集された3リッター直列6ツインターボエンジンが搭載され、素晴らしい加速性能と力強い走りは「The BMW」としてファンの想像を超えた走行性能を提供してくれます。
足回りやハンドリング、ブレーキの性能も申し分なく、ドライバーの意のままに快適に自由自在に操ることができます。このように全ての面で完成度が非常に高く、BMWグランクーぺは大本命モデルとしての地位を確固たるものにしているといえるでしょう。
BMW435iグランクーペMスポーツは、美しいクーペのスタイリングと4ドアの高い実用性と極限まで高めた走行性能で、BMWのファンだけではなく、新しいファンのハートをしっかりと掴んで離さない1台となるに違いありません。