新型のBMW5シリーズはまるで7シリーズのよう

新型BMW5シリーズは、1972年のデビュー以来、約800万台を売り上げたBMWの主力シリーズです。今回は7代目のフル・モデルチェンジで、様々な機能が追加され最上位グレードの7シリーズの影響を強く受けています。今回は新型5シリーズの魅力とそのハイスペックな性能に迫りました。

1. 7シリーズの影を色濃く引くBMW5シリーズ

7代目新型BMW5シリーズは、7シリーズから多くの要素を受け継ぎ、弟分ともいえるシリーズです。インテリアの高級感はグレードアップし、走りや安定性、居住空間の快適性も明らかに車格が上がっている感があります。

エクステリアの特徴は、伸びやかなエンジンフードにショートオーバーハング、クーペのようなルーフラインやサイドに走る2本のキャラクターライン等が印象的です。またシャシーまわりではアルミニウム合金や高張力鋼板、マグネシウム合金を使用したことで従来より約80キロも軽量化に成功しています。

5シリーズは、部分自動運転を可能にする運転支援システムを搭載している点も大きな特徴といえるでしょう。国内モデルは全14モデルのラインアップとなり、ディーゼルから、プラグインハイブリッドタイプまで幅広く揃っています。

BMW最新の技術である「リモート3Dビュー」という車両周辺の画像を3D合成する機能も搭載され、軽量化技術や革新安全装備等の進化も含めて、最上級のシリーズである7シリーズに匹敵するクオリティを誇るといえるでしょう。

2. BMW5シリーズのスタイリング

スタイリングは、やはり7シリーズの影響を受けており、シンプルな中でも華があり抜群の存在感が感じられます。高級車に必須な迫力やエレガントさも兼ね備え、静けさの中にも凛とした姿が印象的です。

ライト周りもクリスタル調の造形があり、LEDヘッドライトとBMWの代名詞のキドニー・

グリルが繋がった造形や平面基調のボンネット等が全体の印象を低く見せ、スポーティさを演出しています。またサイドはダブルキャラクターラインの深い造形が3D的で、シャープさも感じられます。

ボディサイズも従来より少し大きめとなっており、トランク容量も10Lアップの530L、居住空間の快適性がアップグレードされています。

2-1. Gコードを持つ5シリーズのコンセプトは「ビジネスユース」

今回の新型5シリーズは、Gコードを持ち、コンセプトは「ビジネスユース」です。セダンタイプやツーリングの両者ともビジネスアスリートへ不可欠な要素を組み込んだつくりとなっています。

例えば、あらゆる機能を意のままに操作できる、コントロールコンセプトはBMWコネクテッド・ドライブやジャスチャー・コントロール、ヘッドライト・ディスプレイ等の革新技術に現れており、進化されたテクノロジーは、ライバルの一歩先をいっています。

そしてドライビング・アシスト・プラスやインテグレイテッド・アクティブ・ステアリング、リモート・コントロール・パーキング等の機能は、快適な運転とパーキングをサーポートしてくれます。

卓越したパワーのエンジンやドライブ、洗練さを極めたインテリアは多くの人を惹きつけることでしょう。

3. BMW5シリーズが演出するシルキー&スムーズな走り

5シリーズの走りは、従来のパワフルさに加えて、抜群の軽快さとシルキーなスムーズさが大きな特徴といえるでしょう。この走りはしっかりと7シリーズを受け継いでおり、上述の約80キロの軽量化が大きく影響しているのは明らかです。

スポーティな走りかつ、走りの快適性を高い次元で兼ね備えており、その背景には、電子制御ダンパー「ダイナミック・ダンピング・コントロール」のサスペンションの影響が非常に大きいといえるでしょう。

さらに小回り性と俊敏なハンドリングも大きな特徴です。コーナーでの自由自在さや、ハンドルからの手応えにドライバーは至極快適なドライビングを楽しむことができるでしょう。

その背景にはBMW特有の前後車重バランスと、ボディ外板以外はほとんど全てアルミを使用していることも起因しているでしょう。重厚感かつ軽快感のある安定性や静音と遮音レベルも非常に高く、走り出しも非常に静かで、無駄な音が的確に省かれています。

4. 走りを阻害することのないBMWの電子デバイス

5シリーズでは、様々な最新電子デバイスが搭載されており、ドライバーの快適な走りをサポートしています。以下詳細に説明をしていきます。

4-1. 自動運転や側面衝突回避などBMWならではの安全施策も

5シリーズでは、「ドライビング・アシスト・プラス」を採用して、2つのステレオカメラとミリ波レーダーを前方に3基、後方に2基設置することで部分自動運転を可能にしました。

レーンキープ機能と追尾性能が見事なACC(ストップ/ゴー機能)、「レーン・ディパーチャー・ウォー二ング機能」、衝突回避機能の「アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション」、被害軽減ブレーキ、渋滞等での運転疲労を軽減する「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」等の安全や快適性に対する新機能が多く搭載されていることもBMWならではです。

新型5シリーズでは、iDriveコントローラー自体も使いやすくなったことも見逃せません。大型モニターを直接タッチして操作をしたり、空中で手を動かすだけで操作が可能なジェスチャー式そして音声認識操作といった電子デバイスの操作方法も多彩となっていて、より快適性が格段に増しています。

4-2. 5シリーズの難点はエネルギー回生ブレーキによる独特の挙動

唯一の難点を挙げるとすれば、エネルギー回生ブレーキによる独特の動きがあり、ブレーキに多少の違和感を感じることがあることです。軽めに踏んで保っている時に感じる微妙な感覚は少し気になるユーザーもいるかもしれません。

5. 正常進化を果たした5シリーズのガソリン・ディーゼルエンジン

パワートレインも先代モデルより進化を遂げています。以下ガソリンエンジンと、ディーゼルエンジンの特徴とスペックを説明していきます。いずれも甲乙つけがたい抜群の性能を誇っており、ユーザーによって好みが分かれるところでしょう。

5-1. ガソリンエンジンはBMWお得意のモジュラー&ターボ

「540i」に搭載されているガソリンエンジンの直列6気筒3リットルの直噴ターボは、B55系のBMW得意のモジュラーエンジンとなっておりN55系の後継エンジンとなっています。

こちらもディーゼルとはまた一味違う魅力のエンジンで、7000rpmまでの伸びやかな吹け上がりと直噴ターボならではの排気音はBMWならではで、ユーザーを限りなく魅了するでしょう。

そして電子ダンパーを備えたその静粛性と走行振動を抑えた快適性はもはや異常ともいえるレベルで、7シリーズの乗り味すら凌駕してしまうほどといえるでしょう。

この直列6気筒3リットルの直噴ターボエンジンのスペックは、250kW(340PS)5500rpm、最大トルク450Nm/1380ー5200rpm、0−100km/hの加速は5.1秒で燃費は12.5km/Lとなっています。

5-2. アドブルー採用でクリーン且つパワフルなBMWディーゼル

一方で「523d」に搭載されている直列4気筒2リットルディーゼルターボエンジンは、新開発のアドブルーを採用しておりクリーンかつ性能があきらかに向上しているように感じられます。

最高出力は140kW(190PS)/4000rpm、最大トルクは400Nm(40.8kgm)/1750ー2500rpmを発生しており、0−100km/hの加速は7.5秒を記録しています。

特徴的なのは、4気筒ガソリンの530iよりもわずか10kgしか重くなく、対向車のメルセデスE220dと比較すると100kgも軽くなる点は驚きといえます。かつ高出力の新世代ユニットで軽量ボディとの組み合わせは異次元の鋭い走りを実現しています。

従来と比較してさらにノイズや振動が低減しており、低速度域からはディーゼルらしき音はわずかに感じられますが、高速走行時にはディーゼルとはわからないほどです。走り出しの振動の粒は揃っており、トップクラスの快適性を味わうことができます。

さらにCd値0.22と空力性能はクラストップの数値で、燃費性能も16.6km/Lから21.5km/Lへと大幅に向上している点も素晴らしい点です。

6. 様々な価格帯を誇るBMW5シリーズ

5シリーズは価格帯も様々です。「523i」の599万円から「523dLuxury」で768万円、最上級価格では「540i xDrive M Sport」で1017万円となっています。

7. BMW5シリーズのまとめ 

新型5シリーズは、従来よりも走りや居住空間もグレードアップし、大幅な軽量化にも成功しており至極快適なドライビングやハンドリング操作を可能にしています。

また最新の技術である、「リモート3Dビュー」や、安全装備等もハイレベルで従来よりも充実しています。スタイリングは、7シリーズの影響を受けており、静かな佇まいの中にも上品さと力強さ、アスリートのようなしなやかさが特徴です。

走りは、圧倒的な加速はもちろん、驚くほどのシルキーなスムーズさと静粛性が素晴らしく、抜群の安定性と共にドライバーに快適なドライビングを提供しています。ガソリンエンジンとディーゼルエンジン共に違った特色があり、異次元の鋭い走りと快適性はBMWの真骨頂と言えるでしょう。

最新の電子デバイスも高速道路や渋滞時、駐車時に快適なサポートをしてくれますし、安全面でも大きな貢献をしています。

5シリーズは、現在独自の立ち位置を確立しています。従来の5シリーズに3シリーズの上級さが移行してきたこともあり、より一層5シリーズの価値観が高まってきた感じがあります。競合車と比較しても総合力では群を抜いており、このクラスの頂点ともいえるシリーズといえるでしょう。